日本パーカライジング株式会社

NIHON PARERTIXING GROUP

日本パーカライジング株式会社

NIHON PARERTIXING GROUP

社長メッセージ

株主の皆さまへ

日本パーカライジング株式会社
代表取締役 社長執行役員

青山 雅之

代表取締役 社長執行役員 青山雅之

株主の皆さまにおかれましては、平素より弊社事業活動につき格別のご理解とご支援を賜り、誠にありがとうございます。私たち日本パーカライジンググループは、時代とともに変化するお客さまのニーズに合わせ自らの技術を進化・深化させることで、独創性にあふれた技術を数多く創造してまいりました。今後とも、継続的に技術力の向上を図り、世界中に良質な製品・サービスを提供するとともに、環境負荷低減など社会課題の解決にも積極的に取り組んでまいります。

弊社は来る2028年に創業100周年を迎えますが、この間、何度も困難な時期がありました。しかしながら、そうした困難を一つずつ乗り越え今に至っております。翻って現在、企業を取り巻く事業環境はますます不確実性を高め、かつ不透明になってきており、容易に将来を見通せる状況にありません。しかし、こうした状況だからこそ一喜一憂せずに、今まで培ってきた表面改質技術を軸に、近い将来に到来する脱炭素社会に関連する技術・用途開発を積極的に進めていきます。その具体的な取り組みの一つとして、新総合技術研究所が2024年12月に竣工します。

第4次中期経営計画2年目の2024年3月期連結業績について、売上高は、弊社グループの主要な供給先であります自動車業界において、半導体や部品の供給不足解消を受けて、世界的に生産台数が回復傾向で推移したことに加え、円安の進展、原材料価格高騰を受けた販売価格の見直し等により、売上高は前期1,250億円(前年度比59億円増、5%増)、営業利益は152億円(前年度比25億円増、20%増)となりました。2024年度の国内および世界の経済見通しにつきましては、資源・エネルギー高やインフレ圧力の継続、世界的な金融引き締めによる景気下振れ懸念などリスク要因も多く、経済環境は依然先行き不透明な状況ではありますが、国内では企業収益の改善による設備投資の増加を背景に、景気は緩やかな回復基調で推移すると思われ、また、海外では、米国経済は堅調を維持し、アジアでは中国の減速懸念はあるものの、インドが牽引する形で経済成長が持続すると予想されます。このような事業環境のもと、弊社グループの次期連結業績見通しにつきましては、装置事業の回復や円安基調の継続等を踏まえて、売上高、営業利益、経常利益は前年を上回る見込みです。なお、本年度は第4次中期経営計画の最終年度ですが、上述の業績見通し通りに推移すれば、計画通期の目標値を達成できる見込みとなっております。現在、策定を進めている第5次中期経営計画では、長期的にステークホルダーの期待に応えられない企業は存続できない、との認識の下、具体的な施策の検討を進めております。

株主の皆さまに対する利益還元については、安定した配当の継続を基本方針としておりますが、当面の間はこの配当方針を上回る配当を実施することとし、あわせてROEなど資本効率を高めるために自己株式取得についても機動的に検討していく方針です。

弊社グループは、今後も表面改質分野におけるリーディングカンパニーとして、研究開発体制を強化し、新たなイノベーションの創出を図るとともに、サステナビリティ経営の推進を通じ、持続的な成長と中長期的な企業価値向上の実現を目指しております。