重要課題(マテリアリティ)
現在、世界は気候変動問題、人口増加など多くの深刻な社会課題に直面しており、その解決に向けた企業の役割は大きなものとなっています。2021年5月に公表した経営ビジョン“Vision2030”のもと、日本パーカライジンググループの事業活動におけるリスクと機会を整理し、6つの重要課題(マテリアリティ)を特定しました。表面改質のスペシャリストとして、社会課題の解決に積極的に取り組むことで、新たな価値を創造し、社会と共に発展・成長し続ける会社を目指します。
重要課題(マテリアリティ)の特定プロセス
Step 1 社会課題の把握
- 世界共通の国際規格・フレームワーク(SDGs、ISO26000、GRIスタンダード)やESG評価機関の評価項目などを参考に、社会課題の洗い出し
- 自社の事業との関連性、業界特有の内容を加味
Step 2 課題の抽出と重要度の評価
- 検討・抽出した経営課題をステークホルダーと自社にとっての重要性の観点から2軸で整理・絞り込み
- 「事業を通じた社会価値創造」の視点と「社会要請への対応」の視点でそれぞれ評価
Step 3 マテリアリティの特定
- 有識者との対話・経営層による審議のうえ、取締役会による承認
- 優先的に取り組むべきものとして、6つの重要課題(マテリアリティ)を特定
重要課題(マテリアリティ)
1表面改質技術による豊かな社会の創出
環境に配慮した新製品・新技術の開発
自動車のEV化・軽量化ニーズに対応する多様な薬剤、有害化学物質を含まない薬剤、環境負荷を低減する装置、低温処理技術など、新製品・新技術の開発を通じて、お客さまの製造工程等における環境負荷低減を図ることで、地球環境の保全に貢献します。
表面改質技術を生かした新規分野の開拓
表面改質のスペシャリストとしての技術力を生かし、非金属、多機能、新規市場へ事業領域を拡大することで新規分野を開拓し、社会課題の解決に幅広く貢献します。
オープンイノベーションの積極的な推進
国内外のさまざまな企業や研究機関との共同研究など、産学官との連携を積極的に推進し、新たな視点から技術開発に取り組むことで、新たな価値の創造に取り組みます。
2高付加価値の製品・サービスを世界のお客さまに
研究開発や生産および品質管理体制を強化し、社会や顧客のニーズに対応した高付加価値な製品・サービスを迅速に提供できる組織体制をグローバルに構築することで、世界中のお客さまに社会課題の解決に貢献するソリューションを提供します。
3現場で働く人たちの安心・安全衛生確保
製造・加工工程における危険有害業務の削減による安全性向上や安全教育・健康増進等の取り組みを続けることにより、当社グループで働く全ての人に対して安全・安心な労働環境を実現します。
4多様な価値観を尊重し“力”に変えられる企業文化の醸成
多様な人材の活躍推進
多様な働き方の推進、グローバル人材の採用・育成、女性・障がい者・外国人・中途・シニア等の採用促進などを通じて、当社グループで働く全ての人が活躍し、働きがいを感じる職場を実現します。
人権の尊重
人権尊重、差別やハラスメント等を禁止するルールの整備、良好な労使関係の構築など、国・地域によらずに、全ての人の権利を等しく尊重する企業文化を醸成します。
5持続可能な社会の実現に向けた責任ある対応
持続可能なサプライチェーンの構築
お客さまやサプライヤーの皆さまと緊密な協力関係を構築し、循環型社会の実現に向けた資源管理、生産および供給体制等の構築に取り組み、持続可能なサプライチェーンを構築します。
環境負荷低減への貢献
CO2を始めとする温室効果ガスや有害化学物質の排出削減、排水および廃液の削減、再生可能エネルギーの利用推進など、環境負荷低減への取り組みを続けることで、地球環境の保全に貢献します。
6誠実な企業であり続けるための継続的な取り組み
誠実で正直な企業運営
持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向けて、非財務情報を含む情報開示の充実や株主を含むさまざまなステークホルダーとのコミュニケーションを図り、透明性のある経営を行います。
リスクマネジメントの向上
事業上想定されるさまざまなリスクについて適切にリスク評価を行い、そのリスク度合いに応じた対応策を講じる体制を構築することで、事業環境の変化や事故・災害などのリスク低減を図ります。