ESG情報
Environment 環境 環境対応製品
基本的な考え方
日本パーカライジングの生産技術・加工技術は数千種を優に超え、さまざまな家庭用品や自動車、建築などに使われています。『限りある資源の有効活用と豊かで健全な社会づくり』のため、生産段階はもちろんのこと、お客さまの使用段階においても環境課題の解決を目指し環境に配慮した製品開発を手掛けています。
環境対応製品の紹介
パルシードLCA、産業廃棄物の削減
りん酸鉄・りん酸亜鉛に代わるジルコニウム表面処理剤は従来のりん酸亜鉛処理剤との比較においてLCA(ライフサイクルアセスメント:当社試算値)を約70%- CO2/m2削減します。また、りん・ニッケル・マンガンを含まず、スラッジ発生量も1/10以下と大幅に削減が可能です。
※処理環境条件により、削減量は異なります。
ファインリューべエネルギー・GHG・産業廃棄物の削減
りん酸塩+金属石鹸に代わる次世代一液型潤滑剤であり、LCA(ライフサイクルアセスメント:当社試算値)GHG約60%削減、水洗工程削減による水使用量の削減、常温~低温処理によるエネルギー使用量の削減、スラッジゼロ※が可能です。
※処理環境条件により、削減量は異なります。
電気メス産業廃棄物の削減
単回使用医療機器再製造※によって、年間51.5万トンにも上る医療・福祉廃棄物の削減に寄与しています。
※単回使用医療機器再製造とは、一回限り使用とされている医療機器を使用された後、製造販売業者が回収し、検査・洗浄・滅菌等の処理(再製造)をおこない、再び製造販売すること。
パルコート脱六価クロム
防錆性目的で鋼板などに用いられる一時防錆薬剤『パルコート(CT)』は、RoHS指令の規制物質である六価クロムを使用しない環境対応型の薬剤です。RoHS指令が制定された当初は、六価クロムを含有した薬剤が主流でした。当社はそれらの薬剤が環境に及ぼす影響に着目し、蓄積されてきたシーズ技術を活用し、他社に先駆けて製品化いたしました。
ファインリューベ(FL-E)エネルギー・GHG・産業廃棄物の削減
塑性加工に用いられる従来型の潤滑剤(パルボンド・パルーブシリーズ)は、多量の産業廃棄物の発生、大きな消費エネルギー量、長いリードタイムが課題でした。当社が開発した塗布型潤滑剤『ファインリューベ(FL-E)』は、簡便な塗布・乾燥により、従来と同等の性能を有しながら、産業廃棄物やリードタイムの大幅削減が可能です。また、消費エネルギーの削減により、GHGの削減にも貢献することができる画期的な薬剤です。
軟窒化処理シアン化合物の削減
塩浴を用いた軟窒化処理※において、成分の見直しによる低シアン塩浴への切換えや酸化性塩浴による環境負荷低減を進めています。従来、軟窒化処理の塩浴には強毒性のシアン化合物を使用していましたが、非含有かつ塩浴組成の適正化により、処理に伴うシアン化合物発生量を従来技術の1/10程度まで低減させることが可能です。
※シアン酸塩をベースにした塩浴軟窒化処理では、原材料にシアン化合物を使用しない塩浴を建浴したとしても、反応時にシアン化合物が生成されます。
フッ素フリーアルミニウム(合金)向け処理システムフッ素化合物の削減
近年、自動車に求められる低燃費技術として、部品の軽量化・高強度化を目的としアルミ素材の採用事例が増えてきました。アルミニウム合金への防錆処理としてりん酸塩処理を実施されていますが、アルミニウム合金の最表面には、強固で安定した酸化被膜が形成されているため、現状の処理技術ではフッ素化合物を用いた化成処理システムにて対応しています。しかし、有害なフッ素化合物を用いるため削減が求められていました。そこで、りん酸塩処理前に適切な表面改質をおこない、フッ素化合物非含有のりん酸塩処理システムを検討しています。
プレートコイル省エネ・GHG削減
プレートコイルは台形パターンにプレス成形した鋼板(エンボス板)によって造られた熱交換器で す。熱交換は、このエンボスの中に熱媒(蒸気・熱媒油など)または冷媒(水・チラー・フロンなど) を通し、外側面に接する熱交換の対象物(原料や各種溶液など)を加温・冷却するというものです。主に化学、食品、半導体業界の熱管理システムに採用され、また環境対応製品として排熱を利用 した装置への採用も徐々に広まっています。近年では、地方自治体と協業しボンベガス装置を開発しエネルギーの有効活用に役立っていま す。プレートコイルでボンベ内のガスを加熱することによりボンベ内のガスが殆ど残存せず最大限 使用できます。また冷却することにより効率よく安定的に充填することができます。