日本パーカライジング株式会社

NIHON PARERTIXING GROUP

日本パーカライジング株式会社

NIHON PARERTIXING GROUP

ESG情報

Social 社会 人材育成・活躍推進

日本パーカライジンググループでは、人材の確保・育成、活躍推進を経営における最優先の課題と位置づけています。企業グループの将来を担う多様な人材を育成するとともに、その活力を最大化できる組織づくりに注力しています。

企業価値の向上に向けた人材戦略

当社グループの創業者のことばには、「事業の基盤は人」とあります。グローバル化が急速に進む中、多様化するお客さまのニーズにお応えし続けるためには、従業員一人ひとりの価値観を尊重しつつ、互いの力を最大限に生かす必要があると認識しています。従業員がいきいきと活躍できる職場環境を整備し、多様な人材の採用と育成によりグループ人材力の最大化を図ることで、人材面から第5次グループ中期経営計画のテーマである「変革への挑戦」と「リージョナル経営の推進」を支え、持続的な企業価値の向上に努めます。

求める人材像

当社グループでは、Vision2030で掲げた「あらゆる表面をカガクで変える」の実現を目指し、「求める人材像」を意識しながら、成長し続ける組織、多様な人材がいきいきと働く会社への変革を推進し、人的資本への投資を継続的に実施しています。当社グループが求める人材像は次の3つに集約されます。

  1. 時代の変化に合わせ変革し続けられる人材
  2. 高い専門性を持ち環境変化に強く、自律している人材
  3. グローバルな視点を持ち、世界の多様な発想や技術に目を向け、自ら学び、実践する人材

人的資本に関する重点施策

1. グローバルに活躍できる人材の育成

当社グループでは、海外グループ会社へ80名以上の日本人駐在員が赴任しています。当社グループの海外売上高比率は40%を超えており、グローバルに活躍できる人材の育成がますます重要になっています。グローバルな企業運営と地域に根差した事業展開を目指し、国内外の人材交流の活性化によるグローバル人材の育成、海外拠点におけるローカル人材の育成強化を図ります。グローバルで活躍できる人材とは「経験に基づいた確かな知識と問題解決方法を提起し、十分なコミュニケーションを通じて国内外を問わず目標達成のために現場をけん引できる人材」と定義し、グローバル人材の採用と育成を戦略的に推進しています。

主な施策

  • スピーキング力の強化を目的とした語学研修の充実
  • 若手社員の海外研修による海外業務への早期の参画支援
  • 海外グループ会社の技術系ローカルスタッフの国内研修
  • 海外駐在員の処遇改善によるモチベーション向上

教育制度

当社グループでは、従業員一人ひとりの成長段階に応じた研修制度を整備し、計画的な人材育成を進めています。特に、将来の経営を担う次世代リーダーの育成に注力し、体系的なプログラムのもとで能力開発を推進しています。

研修紹介

  • 能力開発教育体系、研修一覧
    職務・職制に応じた各種研修をおこなっています。
  • 新卒入社社員向け研修
    入社直後の集合研修にて、社会人としての心構えや基本的なビジネスマナー、当社で働く上で必要となる知識等を習得します。その後、研究所・営業所・工場で実地研修を経験します。配属後は、各部署にてOJT(On-the-Job Training)形式で先輩従業員が指導にあたり、それぞれの担当業務を実際に経験しながら学びます。
  • コーチング研修
    新人指導育成に必要な考え方やポイントを学び、職場全体で後輩指導を推進していく重要性とコーチャーとしての関わり方を理解する研修を設けています。
  • キャリアパス
    能力と適性に応じて配置・育成・異動を図り、従業員がさまざまな経験やスキルを身につけながら成長し能力を発揮できるようにキャリア形成施策をおこなっています。
  • TOEIC社内受験
    一定の要件を満たした従業員がTOEIC IPテストを受けられる制度があります。
  • 語学研修
    海外赴任前研修として、語学力習得のサポートのために語学研修をおこなっています。(On-the-Job Training)
  • 資格取得奨励制度
    従業員の自己啓発を支援するため、資格取得した従業員に奨励金を支給しています。
件数 支給金額
2024年度 140件 6,870,000円
2023年度 133件 6,050,000円
2022年度 157件 7,170,000円
  • 社内公募制度
    自分の能力を積極的に発揮できる場を提供し、そのチャレンジ精神を醸成すること等を目的に、特定の業務を専門に担当する従業員を広く社内から公募する制度があります。
  • 社内表彰制度
    従業員の意欲増進を図ることを目的として、社内表彰制度を設けています。業績の伸長、社業の発展に大きく貢献した個人・グループ・事業所に対する社長賞、新規開発、営業・技術開発、経費節減活動等の貢献に対する部門別表彰があり、賞状および報奨金を授与し表彰しています。

従業員の能力開発研修に充てられた時間

当社従業員に対する研修および受講時間は以下の通りです。

研修参加者 総研修時間
2024年度 471名 12,626 h
2023年度 346名 7,597 h
2022年度 379名 8,655 h

研修は原則として対面での実施を重視していますが、必要に応じてオンライン方式も併用し、従業員が安心して受講できる環境を整えています。こうした取り組みにより、最適な学びの機会と場を提供しています。

2.多様な人材の活躍推進

当社グループでは、従業員一人ひとりの多様な個性を生かし、能力を最大限に発揮できるようダイバーシティの推進に取り組んでいます。
年齢、性別、育児・介護の有無などに関係なくすべての人が最大限に能力を発揮できるよう、柔軟で多様な働き方を推進しています。従業員がさまざまな事情があるなかでも仕事を継続できるよう、また自身のライフスタイルに合った働き方が可能になるよう環境を整備し、職場と家庭の両立を支援しています。当社は、女性活躍推進を経営上の重要な課題の一つと考え、2030年までに女性管理職比率10%の達成を目標に掲げました。将来の管理職候補となる係長格の社員に対して、管理職に求められる意思決定力、組織マネジメント力、合意形成力等の向上を推し進める教育を実施し、管理職としての能力が着実に身に付くよう、育成を強化しています。性別に関わらず仕事と育児を両立できるよう職場環境の整備を行うことで、本取り組みを積極的に推進していきます。

ダイバーシティ推進の取り組み内容と実績

①女性活躍推進

当社は、女性活躍推進を経営上の重要な課題の一つと考え、2030年までに女性管理職比率10%の達成を目標に掲げました。将来の管理職候補となる係長格の社員に対して、管理職に求められる意思決定力、組織マネジメント力、合意形成力等の向上を推し進める教育を実施し、管理職としての能力が着実に身に付くよう、育成を強化しています。性別に関わらず仕事と育児を両立できるよう職場環境の整備を行うことで、本取り組みを積極的に推進していきます。

女性管理職比率
2025年3月現在 2030年目標
2.6% 10
取り組み内容 実績
採用と定着率の向上
女性採用の拡大に取り組むとともに、その定着率向上のために、育児等で働く時間や場所に制約がある場合でも柔軟な働き方を実現できるよう、育児短時間勤務やテレワーク勤務の推進等を実施しています。
2024年度新卒入社女性数 2名(22名中)
中途入社女性数 0名(19名中)
合計 2名(41名中)
採用における女性比率 4.8%
キャリア形成支援・両立支援
女性従業員の一層の能力発揮・伸長を促すため、2022年4月、女性従業員とその上司男性を対象に「パーカーグループ女性活躍推進特別講演会」を開催しました。この講演会では、企業活動の第一線で活躍されているお取引先女性役員を講師にお招きし、キャリアや仕事への向き合い方などについて講演いただきました。また、仕事と家庭生活を両立しやすい職場風土醸成のために、新任管理職に対してアンコンシャス・バイアス、ダイバーシティマネジメントに関わる教育を行っています。 今後も女性活躍に関わる施策・支援制度を検討し、多様な人材が活躍できる企業を目指して、ダイバーシティ推進に取り組んでいきます。
2024年度
女性従業員比率(派遣社員を除く)17.3%
うち女性管理職比率 2.6%
※2025年3月末時点
男性の育児休業取得の推進
2024年度の男性従業員の育児休業取得率は、休業期間の一部を有給とする取り組みを開始したことに加え、社内の風土醸成が進み、大幅に向上し55.6%に達しました。育児休業を取得した男性従業員・女性従業員・上司・同僚などの体験談の共有による職場理解、取得しやすい環境の後押しやなどにより、今後も仕事と家庭の両立を図ることができる働きやすい企業グループへと一層の進化を続けていきます。
男性従業員の育休取得率
女性活躍推進企業を表彰するアワードの受賞
一般社団法人日本ウーマンズバリュートレーニング協会が主催する「WOMAN‘s VALUE AWARD~リケジョ応援~2024」企業部門において優秀賞を受賞しました。理系女性を応援している企業、個人を表彰するアワードです。継続的な女性活躍の基盤を築くため、女性採用にも注力し、女性採用比率の向上を図っています。
 2024年度
『WOMAN‘s VALUE AWARD~リケジョ応援~2024』
企業部門 優秀賞受賞
WOMAN‘s VALUE AWARD~リケジョ応援~2024
受賞企業ページへのリンクはこちら

②障がい者雇用への取り組み

当社では、障がいの有無にかかわらず、成長意欲の高い方、仕事でチャレンジしていただける方を積極的に雇用しており、全国各事業所で活躍しております。
障がい者の方にも働きやすい環境を整えるため、順次施設のバリアフリー化をおこなっています。
また、2030年度末までに2.7%の達成を目指して取り組んでいます。    
2024年度 障がい者雇用率 2.5%
※2025年3月末時点

取り組み内容 実績
農園型障がい者雇用サービスの導入
農園型障がい者雇用サービスを導入し、障がいのある方がいきいきと働ける職場を提供するとともに、収穫した野菜をNPO法人へ寄付し、フードパントリー(食材配布)で地域の利用者へ提供するなど、社会貢献・地域貢献にもつなげています。「ダイバーシティ&インクルージョン研修」では、従業員が農園で働く障がい者の方々と一緒に農作業を体験しながら、自然なコミュニケーションを通じて、障がいや多様性への理解の浸透を図っています。
2024年度
障がい者雇用率 2.5%
障がい者雇用のイメージ図

③その他の取り組み

取り組み内容 実績
従業員定着への取り組み
当社では平均勤続年数は16.4年、自主的な離職率1.8%となっています。
世の中の変化や働き方の多様性に応じて仕組みや制度の見直しを適宜実施しています。
2024年度
自主的な離職率 1.8%
非正規雇用労働者の処遇改善への取り組み
当社では同一労働同一賃金の考えのもと、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の待遇差改善に向けて、非正規雇用労働者の無期転換、正規雇用労働者への転換の促進、契約社員の賞与の見直し等、処遇改善の取り組みを実施しています。
2024年度
非正規雇用労働者の正規転換比率 0.7%
契約社員比率 10.4%
派遣社員比率 12.5%
シニア人材の再雇用による活躍推進
シニア人材がいきいきと働き続けられるために、「仕事のやりがい」と「処遇の向上」に向けた取り組みを行っています。
シニア社員再雇用者数
2024年度 20名
2023年度 17名
2022年度 22名
外国籍人材の採用
毎年、大卒・院卒者の採用において、さまざまな国籍の人材を積極的に採用しています。2024年度も複数の外国籍従業員を迎え入れ、現在では8カ国から25名の従業員がともに働いています。
2022年4月~2025年3月入社
外国籍新卒入社社員 4名
新規雇用従業員定着への取り組み
当社では、「人材」こそ何にも勝る経営資源として考えています。 この考えのもと、入社後のオリエンテーション、各種階層別研修やコーチャー制度等の人材育成プログラムを設け、従業員が長期的に成長し、存分に能力を発揮するための支援をおこなっています。
2024年度 新卒入社 28名 定着率 100%
2023年度 新卒入社 21名 定着率 90.4%
2022年度 新卒入社 23名 定着率 95.6%
※2024年3月末時点
中途採用(経験者採用)の取り組み
当社では、経験、未経験問わずさまざまな価値観やバックグラウンド、スキルを持つ人材を採用しております。入社にあたり安心して業務を始められるように、初出勤時には入社オリエンテーション等を実施し、各部署へ配属しています。また、キャリアステージに合わせて階層別研修やスキルアップ研修を実施し、従業員のさらなる成長促進に取り組んでいます。
中途採用雇用数 ※正社員
2024年度 19名(男性 19名、女性 0名)
2023年度 16名(男性 13名、女性 3名)
2022年度   2名(男性   0名、女性 2名) 

人材採用に対する基本的な考え方

当社グループでは、人権を尊重し、人種、宗教、性別、年齢、国籍、言語、障がい、性的指向・性自認などに基づく差別をすることなく、採用活動を行うことを基本方針としています。選考においては、職務適性や業務遂行能力に関連しない事項は要素から除外し、公平・公正な選考採用を実施しています。多様な価値観、バックグラウンド、スキルを持った人材を採用することが、新たなイノベーションを生み出し、当社グループ、さらには社会の持続的成長と発展につながると考えています。

従業員エンゲージメント

従業員満足度の実態およびさらなる向上を目指すための課題を把握するために「従業員意識調査」を実施しました。前回との比較において、スキルやノウハウなどの研修や社内育成制度、仕事における貢献や裁量に対する満足度が向上していることを確認しました。企業活動の源泉である従業員の働き方や働きがいのある職場作りに向けて、これらの調査結果を活用していきます。